金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

救世主信仰

仏教では救世主信仰はない。

すくなくとも誰かそういうものに現在生きている人間を釈迦の化身だの、生まれ変わりだのと特定する考えは存在しない。

そういう考えはすべておかしいと思って間違いない。

たとえば「すごい人がいる。真の救世主だ。弥勒の化身だ。」などというのはすべて否定されるべき妄言のまやかしだ。あるいは誇大妄想。

 

仏教ではないが神智学協会でリードビーター大僧正と称する大幹部がインドで見出したジドゥ・クリシュナムルティなる少年は弥勒の化身とされて崇められたが自らその地位を降りて、前世紀を代表する哲学者となった賢人だ。

 

救世主などというものは存在しないと思うのが仏教の正しい考えだ。

そのようなものはすべて騙りのしっぽのある人間だ。

あえていうなら、みな人はそれぞれが救世主の一翼たるべく生きるがいいのだと思います。

千万分の一。一億分の一の救世主。

伝教大師の言う「国の為によく言い、行うものが「国宝』だ」というが、それこそ世を救う考えだろう。皆がそうあろうとすればどこの国であれよくなる。

 

キリスト教でも自らイエス。キリストなどと言うものは狂人。詐欺師の類だろう。