霊狐さん曰く
龍神界は霊狐世界よりさらに上にあるという。
正確に言えば自然を左右する超ド級の龍たちの世界だ。
霊狐は空を飛ぶが龍神は成層圏のようなところまで登るらしい。
霊狐さんに聞くと笑って「お前などはまだまだ遠く及ばぬ世界」といわれる。
ここと完全に繋がれば天候を一時的に左右したすることもできるらしい。
ただし、なんでも思うままではないという。
天候に影響を与えるというほうがいいだろう。
唐代に玄宗皇帝は一行禅師に雨ごい祈祷を命じたという。
一行禅師は真言密教では八祖大師にかぞえ、天台方でも台密の祖という。
天文、暦道にも深く通じていた。
一行禅師は「今は無理でございますすから」と断ったが、旱続きで「どうしてもしてほしいのだ。」と強くいうので、しぶしぶと鉢に水を入れ小刀でかき回しながら密呪を誦すると、たちまち鉢から龍が現れて天へ登り、天候は雷鳴轟き大暴風雨となったという。
皇帝は大いに驚き畏れたが、一行禅師は「だからいけないと申し上げたのですよ」と
いいたかったことだろう。
そういうものだ。
このレベルは昔でいう内供奉禅師の持つべき能力だ。
請雨経法や水天供で効験著しいのはこのレベル
弘法大師が修された神泉苑の雨ごいは有名です。