この図録は金沢文庫のもので極めて貴重なもの。
ですがある日忽然と亡くなった。
当時は「荼吉尼天の本」を書いていてぜひとも欲しい資料でしたが…なしで書いた。あればまた少しちがったかも・・・そこは残念です。
というのは鎌倉時代にさかんに行われた荼枳尼天の「盤法次第」が多数載っていたからです。
その作法は失われ今は盤は措くだけ。
いやいや、その式盤すらないことがほとんど。
今回幸いにも再び図録を入手しました。五万円以上しましたがそれだけの値打ちは十分ありますね。
この本はどうも盗まれた可能性も否定できないので、もしも持って行った人があれば相応の報復を受ける盗難の呪術をその当時打っておいた。
別に盗人に誰という心当たりはない。
人を特定しないのが昔の呪術の特徴です。式鬼が探し出すから詮索無用です。
こういうものは盗んですぐだと相手もわかってこっそり返したりもしようもの【本来はそういう術】だが、気が付かぬなら返しようもないのでひたすら悪くなるだけ。
あいにく、私はそうなっては其の人が気の毒だと思うほどの慈悲はもちあわせていない。罰を受けるべき行為はしっかり罰を受けるがいいとしか思わない人間です。
果たして結果はどうだかわかりませんがね。まあ作法通りしといた。
盗んだ奴が誰もいなけりゃ式鬼も戻ってくるだけですから、
特定の人がを対象にして違ったりしたら自分が受けますからそういうのはしないのが古い呪術の知恵です。