もう10年も昔、夢で「汝よく見よこれが荼枳尼天の本地である」と言われた円筒形の厨子。
開けたら立ち姿の愛染明王が狐に乗って現れた。「これ愛染稲荷なり」という声。
そんな夢。
でも私としては荼吉尼天の本地が愛染というのも妙にうなずけた。
それからややあって平和島の骨董市で何と夢そっくりの画像をみつけた。
下のほうには瑜伽大権現とある。
瑜伽権現といえば岡山の蓮台寺だがこの絵札がそこのものか否か不明。
でも昔、蓮台寺のお守り開けたら荼枳尼天の絵姿が出てきたことがある。
瑜伽大権現は荼吉尼天なのか?という疑問はずっと残ったが・・・
果たしてこの絵姿で疑問は確信に変わった。
少なくとも荼枳尼天信仰と密接な存在だったと思う。
瑜伽という言葉も愛染明王の本軌「金剛峰楼閣一切瑜伽瑜祇経」から来たのだろう…と思ってしまう。このお経は略して瑜祇経という。
その後立ち姿の愛染像を入手して手を加えてみた。それがようやく出来上がった。
ちなみに夢の中で少し腰を曲げ、光背はなかったが・・・。
光背は本来太陽なので船形なのはちょっとどうだろうかとは思うが光焔も書いてあるし・・・まあよしとした。狐が大変良くできていて気に入っています。
こうやって形にできたのは何年越しだろうか・・・。本日21日は図らずも三十番神で稲荷の御待夜日である。明日は縁日、開眼するによい。
まあ、それはともあれこれは当院においては愛染稲荷としてまつることにしようと思う。
ご真言は「ウンダキニウンシッチ」と夢で教えられた。