羽田談
大森先生から「毘沙門天王霊験記」のなかにあるお話で、毘沙門天信仰をしている方が臨終時に左右の掌に小さな毘沙門様と十一面様のお姿が示現してみえたということをききました。
私は経験上、毘沙門様は大変施餓鬼を大変に喜ばれる方で、亡者の不浄を嫌わない方と思っています。
毘沙門様の眷属には不浄を除く烏枢瑟摩明王もいます。
同じく不浄を伴う出産を護る鬼子母神もいます。
鬼は不浄に強い。
故に滅罪寺院で何か護法の天部を祀りたいとご相談されれば毘沙門さまはいかがですか?とおすすめしています。
引導作法も四天王をほとけさん(亡者)の加護に祈るものもありますし。
毘沙門様は鬼の首領で鬼の末端は餓鬼なのでしょう。
大集経には 鬼の世界は底辺の餓鬼から飛行能力や天部に拮抗する神通力のある大夜叉まであるといいます。
毘沙門様の信仰は天部信仰のうちでも間違いの少ない信仰です。
なぜなら、そのご利益も
父母孝養 父母を大切にする
国土豊饒 国土を守護し豊かにする
無上菩提 仏教の教えを求めて修行する
一切衆生 人々や生き物の幸せを想う
功徳善根 善き行いを進める
この五種の心無き者にはご利益は授からないというからです。
目下は誰もいないのですが毘沙門天を本尊にする教会をつくるものが門下にいたらいいなと思う。