「玉龍さん」は霊覚のある同輩から「とてもありがたいですね」と言われた。
この人は霊威ある仏像は「強いですね」というが「ありがたいですね」とはあまり言わない。
ご自分では「罰当たりな性分で、仏様にあまり有難いという気持ちがわかない」のだそうだ。
玉龍様のお姿はオロチの首が三本に、手が十あり、普通の感覚では「有り難い」というよりは奇怪至極で妖怪のようだと思うだろうに。
なんかなあ、ここでの役割はなんかほかの神仏とは違うようだ。
当初飯縄山の尊像のお前立と持っていたが拝むほどに親しみもあり、厨子作ってこちらに奉安しようと思っている。
玉龍さんはいわゆる天河様式で十臂弁才天でさきに言ったように蛇の首が三本ある。
どういう訳か、聖天様、飯縄様と人面ではないほとけ様に縁が深い。
「お前はもともと我等と同じ霊狐だったのが、今回人間の転生しているだけだ」と霊狐さんは言うがどうなんだろうか?
ハッキリ言って普通の感覚では「言うもバカバカしい」とは思う。
私もアタマおかしいが、根っからパラノイアというわけではないので。(笑)
輪廻転生は信じてはいるが、前世が霊狐・・・そんなことってありかな?・・・と思う。反面、でもそうかもしれない…と最近は思う。
実はたいした考えもないで白檀の丸太を買い、計画的な考えもなしに「そうだ、玉龍さんでも作るかな・・・」と言って作ってしまった。
四年前に死んだ母があっく信仰していた。裏に亡母の意思もあるのかな・・・
畏れ多いが「法の母」と思って残りの生涯、丁重におつかえしようと思う。
思えばわが母は性格的にはかなり強烈な女性だったので、イメージ的に優美な天女型の尊像などよりこっちのほうがはるかに似つかわしい。
お姿はこの曼荼羅の中尊と同じです。