金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

女人禁制

大峰山の奥駈修行に行っていた弟子が帰ってきました。
大峰山修験道の根本道場です。弟子が云うにはなんと女人結界門のところで女人の文字が削られていて女性差別だなどと揶揄する落書きが去年のままになっていたということでした。
なあ~んだ。直さないんですね。だれが書いたんだか、あるいはジェンダーフリーだかの方々がそんなに恐ろしいのかね。
かくいう私も厳密には女性が大峰山に登っても、少なくとも日本国民である以上は絶対登れないというのは理屈の上から言っておかしいこととは思います。
だって男性だって修験道信じてない人も来るし、異教の方も来るわけだし。
しかしそれはあくまで登山であって、少なくとも、修験の修行としてならばいけないでしょうね。
なぜなら修験道の開祖がそうきめたのですから。
なぜなの?
理屈なんてありません。
あればそれこそ女性差別かもね。
役の行者様がそう決めたからだけです。
これって尼寺になんで男の坊さんがいてはいけないのか!
女学校になんで男子は入れないのか!
それと同じ様な問題でしょう。
それに大峰山だって全山が女人禁制じゃないですよ。
山上ヶ岳だけです。弥山なんて女性の登山家が一杯です。頂上には弁天様だっています。
大峰山頂上の山上ヶ岳大峰山寺の境内ですから登るのは自由でもそこは遠慮してもらうのが合理的だと思う。だって宗教的な敷地ですからそこは宗教理念が優先です。
そこを、やみくもに「女は不浄だからいけないというのだろう!許せない。」というのは被害妄想的思い込みです。
ましてや落書きや公共物の損壊などいかに教育はあっても人格低レベルの者のやることとしか思えません。公衆便所の落書きレベルですね。
教養のある人ってそういうことします?
女性は駄目と云えばそれは即女性差別でしょうか。もう少し違う考えできないのかね。
情けないね。
そういう人は沖縄に行ってごらん。女はオーケーだけど男は入っちゃダメなところは山ほどあります。
モチロンそれでいいのです。
セイファー御嶽なんて昔は女性以外は駄目です。
いまは違うけど、でも若し、今そうであっても全く嫌じゃないね。
「セイファー御嶽、男子禁制。そりゃあ凄い!そうこなくっちゃ」って大喜びしますね。私なんかは
西表島なんて観光客はぜったいにいってはいけないところがある。でも「なんだよ。それ。」なんて文句言うバカはまずいなかったね。少なくとも私のいったその時には。
こういうこと大事にしないとジェンダーフリーだか何だか知らないけど今に中国共産党のやった文革のソフトバージョンみたいので日本の宗教的伝統なんてみんなダメになります。
バカと云うのはいったん思い込むとどこまでも視点が変えられないから困ります。
も少しいうと沖縄には沖縄の霊系、本土には本土の霊系があるのです。
無論、東北には東北、四国には四国のそれがある。
何が表で何が裏なのかはみんなそれぞれ違うのです。
バリ島のお寺でもヒンドゥー教徒で、しかもお参り用の衣装でないとここからは駄目と云うお寺は多いですよ。
「こっちはわざわざ日本から観光できて金を落としてやってるんだぞ。変だろ。それは。」とか「それって外国人差別だろ。」なんて言うお方はサルにでもココナッツで脳天打ってもらってよ~く考え直して頂きたいものです。