金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

幽霊と妖怪

幽霊を見た!という人は結構いますね。
私のある弟子は病院行ったら夜なのに人がいっぱいいてなんだろうと思ったらみんな幽霊だったなんて話してました。
怪奇現象のあるマンションに一晩とまったら窓から夜中に武者行列が通るのも見たらしい。
そこいくと私は幽霊ってほとんど見ないですね。
ヴィジョンで死んだ人を感じたり、観ることはあるけど、それは脳裏に映る映像でしかありません。そこにいて恨めしや~なんていうのはないです。
だから幽霊が出るというところにいっても怖くないですね。見ないのだから怖がりようがない。死んだ祖母をチラッとみたことあるけど、フラッシュバックのように一瞬でなくなります・
だから、そういう存在を感じるのは御加持とか御祈祷している時ぐらいですね。
霊能者じゃないので普段は判りません。神様に聞くだけです。
若し「霊」が憑いていたら御加持してくださいと言われるけど、それこそ御加持しないと判らないわけです。
訳のわからない人になると「霊的な問題で拝んでもらいたいのだけど、御加持してもらっても本当には霊が憑いてなかったらお金は払わないで良いですよね?」なんて聞いてくる人もいました。
「勿論払わなくていいですよ。私は貴方の御加持はしないので。」
癌検診して癌じゃなかったら検査費ははらわないのかしら?この人。

うちの父は幽霊は信じなかったけど、ある夜変なものを観たと言って青い顔で帰ってきました。三浦半島の方だったと思うけど、その日の雨の夜。
片側は崖になっているところで前方に白い着物着て歩いている人がいる。「なんだろう」と思って自動車からすれ違いざまに後ろを振り返ったらもういなかったというのです。
後で聞いたらそこで人が落ちてなくなったそうです。
さらにその白い着物の人が歩いていたのは考えてみるとどうも崖ではなく、落ちたあたりの空中だったらしいのです。
こういうのは私は体験していない。

だけど妖怪らしきものはみます。ごくたまにですが・・・。
妖怪と幽霊は違います。幽霊は亡くなった人の具現化です。
妖怪はもとより人間じゃないもの。おばけです。
人間と違いありとあらゆる姿があります。
たぶん、お稲荷さんの眷族や何かの精霊とかもそうでしょうね。
あ、そこにいるという感じがするのです。
私には幽霊よりずっと近い感じ。
ひょっとして私も妖怪に近いかな?(笑)
とはいえ妖怪がどういうものかは本当には解らないけど、人間の格好していたりするのはやはり人の想念が集積してできた存在なのだろうなと思う。
まあ、言ってみれば新しくできた集合無意識みたいなのの具現化でしょう。
そうじゃなくて天狗や八部衆の様なのはそういう想念とは関係なく存在している生き物?です。彼らは死んで輪廻もするのだろうと思います。
勿論、普通の生き死にじゃなく変易生死というようなものでしょうね。
かたや集合無意識体の方はそれを思う人が減れば出現も減るという感じ。
だからまったくでなくなった妖怪は聞かなくなったCDや、みなくなったDVDみたいなもの。
だけどいつの日か聞く人、見る人が来れば再生されます。
だから同じ妖怪と云ってもこちらは本当は個体じゃないのです。
あるいは正体は別に在ったりもする。
なぜ妖怪見えて幽霊が見えないのかな?と思うこともあるのですが、それってたぶん人によって海の水深何メートルの景色。何十メートルの景色、深海の景色みたいに見ているエリアが違うのだと最近思います。
或いは見ているチャンネルが違うのかも。
でも、大体の妖怪は人間に直接かかわらずに生きているのが多いみたいです。いまは休眠中の集合無意識みたいのですから。