当院は聖天様の供養をしてはいますがもともとは観音信仰の寺。
既に長く信仰されているならそれはそれでいいので、わざわざ当院の聖天様に信仰をかえる必要はない。
そのように申しています。
しかし、なかには最近、寺とも教会とも言えないようなところが密教の作法も知識もなくしているものは聖天信仰とは言えないし、僧侶ではあるが伝授もなく勝手に拝んでいる人もいる。そういうのは論外です。
まあそれはそれとしてそういうすでに聖天信仰している方はもっぱら十一面観音の信仰をされている方が多い。
本地の信仰はそれはそれで必要です。
実は聖天信仰においては毒々しい自利一辺等の欲願に歯止めをかけるのが十一面観音様なのです。
天部信仰にありがちな暴走を抑える役目。私は師僧からそう教えられました。
聖天様はどんな無茶でも叶うというけど、十一面様のお働きはいくら求めても仏道に照らして結果的に悪くなる祈りは叶いません。無用の祈りもかないません。
大願とはただ大金が欲しいというような物欲しい祈りではない、志ある祈りをいう。
それをかなえるのが聖天様。
だからむしろ毒々しい欲願をかなえたい人はうちは来ない方がいいね。
そういうのはますます叶わなくなります。
