金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

あんまり興味はないがちょっと思うこと

芸能界ネタ。

それも個人的なことなどほとんど興味はないのですが、・・・

昨日たまたま、俳優の東出昌大氏と杏夫人が不仲が東出氏の不倫でおきたことと大々的に喧伝され、コマーシャルに東出氏を使う各社は軒並みそれを削除の方向と聞きました。

 

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仏法の「不邪淫戒」うんぬんをいうまでもなく、東出氏の不誠実は芳しい話ではないし、杏さんは実に気の毒だと思う。

 

東出氏の肩を持つ気などさらさらないが、でもこの世の中の一連の反応を「社会正義が行われている」などとまではまったく思わなかった。

 

まあ。杏さんの御父様は芸能界の超大物ですから、杏さんだけでなく「娘を泣かせおって許せん!」と言うその人の瞋りも対する忖度もあるでしょう。

またこういう世の中だからそんな不誠実な奴を起用して‼という非難やSNSの炎上を恐れる各社の意向もわかる。

 

でも、これがどこかの大手の会社の社長に愛人発覚や家庭争議で不買運動とか、社長交代とかになるだろうか?

 

あのレストランの親父は浮気をしているから。もうあそこへはいくら美味しくても絶対行くべきでないというのに似た感覚を感じる。

 

たしかにイメージを売る芸能人だからイメージ自体が商品だ!という点はよくわかる。

それを大事にしない奴は芸能人としてどうよ!といえばそうでしょうね。

たしかにそうだがイメージうんぬん以前にこれはプライベートなトラブルではないのだろうか。

杏さんのファンが怒るのはよく分ります。

 

だが、世の中の表舞台から大急ぎで東出氏を消し去る反応は何か背筋が寒いのは私だけでしょうか?

たまたま見えていることに個人の思惑や怒りをぶつけて袋叩きにする。何か学校のいじめに似た構造を感じてしまいます。

芸能人はそういう意味でプライベートを確保しにくい仕事だ。

 

最近、渥美清さんの「寅さんシリーズ」の新版ができました。

渥美さんはこのシリーズで国民的スターといわれ、死んでまで映画ができる凄い俳優だと思う。

だが聞いてみるとすごいのはあくまで俳優としての渥美さんです。

渥美さん自身はかなり偏屈で。ファンからサインを求められても無視!絶対しないという。そういうサービス精神はない。

「芸能人なんてのは得体のしれないのがいい。正体は泥棒なんてのももしいたら面白いね。」とまで語った人である。

また若い売れるまでの間にさんざん面倒を見てくれたストリッパーの女性をにべもなす

てたという話も芸能界の裏事情では知られていて「薄情な奴」という人もいるそうだ。

どれもいい話ではないが寅さんは寅さんだ。

 

たしかに東出氏は売れてはいたがそこまでじゃないよね。

だからいじめられるんだねと思ってしまう。

所詮いじめなどどこであろうと構造は同じなのだろうが・・・

意地悪とは意地が悪い、つまりこだわることだ。本当は関係ないこだわりをもってくるのが意地悪だ。

心理療法で言う投影である。

 

東出君は不倫を憎む人の投影でボコボコにされているように思う。

あるいはモテ男を憎むモテないクンもいるかもしれないし、成功した奴が真っ逆さまに落ちたら面白いという妬みやひがみの塊みたいなやつもいる。

不倫を憎むのは良いが・・・これはまず基本的に当事者同士の話なんだと思う。

刑法に触れるような国家国民に対する「犯罪」ではないのですから。

 

私は東出君をボコボコにする社会に健全さを感じないし。むしろ不健全さを感じる。日本人の皆が正義の意識が高いからとも思わない。

 

私がこの件で思うのは東出氏も杏さんもまだまだこれからが楽しみないい俳優なのに惜しいなあ…と思うだけです。