深沙大将さま。
毘沙門天の夜の姿というので毘沙門天王のお近くにあげたのですが「下におろせ!」という。
「自分はもっと下で直接働くのだ。そんな上にいるのは性に合わぬ!」ということらしい。
場所が低いと怒るのわかりますが、高いところからおろせというのは変わっています。
つまり最前線で動かれたいのですかね。現場がお好きかな?
深沙大将は竜神や夜叉部に属しますが、決して内証の低い鬼神ではなく、同体とされている毘沙門天や弁財天とならび修行者を悟りに導くといわれる数少ない天部の尊です。
那仛太子も烏枢瑟摩明王も毘沙門天の浄土の方なので場所を変わってもらいました。
今日はこれから深沙大将法を一座拝むつもりです。
夜の姿とは何を意味するのでしょう。
この恐ろしい姿はある意味、毘沙門天の暴悪な夜叉の部分だともいえましょうか。
でもこの夜叉は大慈大悲の夜叉で十一面観音の化身とされます。
外見には多聞随一の上界の天にして内証は忿怒が毘沙門天。
外見が大忿怒の夜叉形だが内証は大慈悲を秘める深沙大将。