大森先生
以前いただいたご利益をご報告致します。
十年ぶり位に、兄から連絡がありました。
飲食店の経営に失敗し、大きな借金を作って離婚。自殺まで考えていたらしく、
両親は退職金を使って肩代わりをしましたが、また借金を作り、最終的に自己破産した兄がおります。
両親には連絡を入れていた様ですが、私とは音信不通でした。
電話の声を聴いても判らなかった位です。それが向こうから連絡をくれ、
「元気でちゃんと働いている、お前も元気でやってるか?」と。
実はこれは6月の頭、陀羅尼報恩会のお次第始めた頃のお話でございます。
兄の名前を唱えていたのは、続けていた愛染明王様敬愛の気になる人の部分と、
陀羅尼報恩会の感謝したい人の部分で、どちらの行のお蔭様なのか、
それともお施餓鬼なのか、とにかくとても驚きました。本当にびっくりしました。
今は携帯に番号が登録されております。
我が家は、家族同士の繋がりが世間様よりも希薄ですが、兄は前記の事があってから、
盆や正月にすら、実家に顔を見せる事は無かった様でございます。
それが、最近では何度か実家に帰り、しかも自分から墓参りに行ったというのです。
実家の墓は周りに木々が多いので、お掃除に時間がかかるのですが、
「鳥の糞や落ち葉が酷くて大変だった。敷いてある玉砂利も一旦のけて、草やゴミを
全部取り除き
何度も水を替えに行って、二時間位掛かってピカピカにしてきたよ。」
と、話していました。
後日母にその事を話しますと、そんなに綺麗に掃除してくれたのかと、喜んでおりま
した。
コロナで私もずっと帰れず、実家に任せきりだったので、兄が代わりに私の分も参っ
てくれた様な、
でもきっと御先祖様に呼ばれたのだろうなぁ〜と思いました。
普段ぼんやりしている私でも、これは御利益を頂けたんだな。と思える出来事でし
た。
京都護浄院の篇額