羽田談
版にもよりますがこの本の巻末に合本で「神仏感応の実現」と題して著者は大般若理趣分の功徳についてもふれられています。
副題に「大般若理趣分の読誦を勧める辨」としてしております。
「およそ人生に願望を円満に得る道はお経の読誦にあるを多年実験し得たり。中略
人世はとかくに障難煩悶のこと起こりやすし、また神仏に信仰者は感応に遅疾あるをみる。各人が感応を享くるも宿業に軽重あるゆえに一律のもとに論断なり難し。 ここにおいてその宿業の消滅のちかみちを探し、遂に大般若の理趣分に優勝のものなしと知悉し 云々」とあり、理趣分の読誦をおおいにすすめています。
著者 金華山人は大阪妙法寺の山岸乾順師と言われる真言僧です。
かの上人はきくところでは鎮宅霊符神のほかに白衣観音を篤く信仰していたらしい。白衣観音も星を禍を避けるため、九曜息災大白衣観音ともいいます。