最近、珍しい呪術の本「張良一巻秘書」と云うのを手に入れました。
ちなみに謙信公と卜伝先生は親戚だそうです。
しかしどうも内容が良くない。ほとんどが攻撃呪術のようなもので、それも動物を惨殺したりする呪法が多い内様です。
つまり動物の怨念を使うのですね。勿論ただ殺しても術にはなりませんし。それなりのやり方があります。こういう妖術のようなものを書いた書は普通は後の世に残しません。
秘密保持のため大概は術者が一代で焼いて処分する代物だからです。
その意味では残っているのはとても珍しい。忍術の書にもこういうものは見られますが、もっと簡単な即座にするものが多いですね。
忍びこんでいる最中に長々とした術などやっていられませんから。
でも何故そんな古文書を買ったのでしょう。
勿論、私は師から使うものとしてこういう類の妖術は教えられていません。ただし、知っておかないと術が解けないといけないというので少しだけその仕組みを習いました。
つまり法ではない、術なのです。和製の呪術です。
今はどうだか知りませんが、師匠の郷里ではそういう恐ろしい術を使う人たちがまだそのころには結構いたようです。勿論そういう術を使えば末路はよいことはありません。
でもお金欲しさにそれをわかっていてやるのだから一番恐ろしいのは術よりお金の力ですね。
戦国時代には結構いろいろと術が編み出されたようです。まあ、殺し合いの時代ですからその当時は致し方ないのかもしれません。
さて、こういう術が実際どの程度効くのかどうかはわかりませんが、やろうとする過程で動物を殺したりするのはよくありません。つまり術の犠牲者が出るのです。
外国では動物どころか胎児をホルマリン頭けにして祀る呪術すらあります。
(死産した子供などもらってくるのだと思うけど、、、)
邪術には目的自体がよこしまなものと、目的はともかく方法がよこしまなものに分かれます。これはどちらもこの書物にあります。
ただしそうでないマトモな内容のものも少しあります。この書にある内容の邪術を何手か別の文献でも見て知っていますからおそらく同時代のものでしょう。
万一、私の死後にどこかの愚かな人間の手に入ってこれらの呪術がおこなわれることがないように、この書も人生の最後にはシッカリ焼き捨てておくつもりです。