運転手「お客さん。八坂神社しってはりまっしゃろ?あっこの神さんの御神体と云うのは本当は首だけらしいんです。」
私「首だけ?」
運転手「そうです。なんでも八坂さんの体の方はカラクニのなんたら(忘れた)ゆう神社に祀ってあるっちゅうことですわ。」
それだけのことですが私はとっさに羅睺星、計都星の二つの星を思いました。
「首と体が分かれ分かれ・・・すると八坂明神の本地を古来、天刑星というがこれは羅睺と計都のことか・・・?」
普通、天刑星は木星つまり歳星のことといいますが、考えてみれば牛頭天王は手に日と月を持っている像もあります。手に日と月を持つのは阿修羅族であり、インド占星術では羅睺も計都も阿修羅の一種であるとされます。
三宝荒神は祭文では「天にあっては八大の摩醯首羅」といいますから。
摩醯首羅天とはシヴァ神で阿修羅族の王とも言われます。
チベット仏教ではこの最恐の星のうち羅睺星を祀る習慣があります。怖いものはお祀りして仲良くしておけば安心と云うことでしょうか。
さてその後カラクニのなんとかいう神社を探しましたが見つからず、そんなドラゴンステイルの話らしき逸話のある神社もわかりませんでした。
今、思うとあのタクシーでの記憶は本当にあったことなのだろうか。・・・白昼夢かまぼろしだったではないのかというような不思議な気がします。