金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

霊狐の催促

今日は久しぶりに霊感話します。
昨日、横浜の弟子に電話したら面白い話を聞きました。
なんだか足が痛い。だんだんひどくなるのだが最初は大して気にもしなかったのだけど、お風呂に入ったら飛び上がるくらいで、見てみたら強いひっかき傷があったそうです。
こういうのはいわゆる霊狐のやることです。
そこで本人がお伺いを立てたら荼吉尼天一党が「長らく吾を拝んでいないだろう!なぜ拝まぬ。」というご不満だったそうです。
無論、普通には拝んでいるのでしょうけど本尊が違うので基本的には密供迄は定期的にやっていなかったみたい。
つまりご不満は「荼吉尼天供」をせよというのです。
彼は横浜で祈祷道場を持ってますけど、途中からだいぶ遅くに霊道が開けた人だけどそういうお伺いができます。
最初は全然そういうのまったく無い人でしたが・・・・。
こればかりはわからない。逆に生まれつきに少しばかり勘が鋭くても、それのせいで全然前にすすめない人も多い。
抑々、初めからそういうのがある人はそこに頼ってしまうので師匠の忠告も無視する者さえいます。そういう人は指導するだけ無駄です。「ひとりでやればいい。」ということになる。
本当はそういうの手放せないと次のステップには行けないのにね。
いつまでも現状どまりで終わりです。
だからえてしてよほど素直でないと最初から霊感ある人はまず良い行者になりにくい。
かなり、前ですが「私すご~く霊能があるんでお弟子にしてください。」という人から電話が来た。
大体そういうことを初対面でしかも電話でいう様な人はもう駄目ですね。
そこで「あなた霊能があろうがなかろうがうちで弟子になっても末席ですよ。いいんですか?」と言ったら案の定「なんで?私本当に霊能あるんですよ!」
そんなの知ったことじゃない。本当に霊能あるなら一人でやれよ。うちは霊能者養成所じゃないんだから。
それほどすごい霊能者が私ごとき者に一体何の御用なのか不思議です。
第一、私自身が霊能者じゃないし!!
昔、20代で熊野権現にお参りしたら霊感なくなって師匠から「そりゃよかった!アンタの霊感は修行の邪魔だから仏が預かったんだ。いったんなくなって三十三年経ったら戻ってくる。」というようなお告げみたいなことを言われて、もう33年たったけど私の方は・・・どうなんだかわかりません。おそらくまだ不合格なのかもね。
でもその間、私は霊感なんてないのでその分必死で修行しました。
誰であれそういう特別意識は修行の邪魔ですね。
まあ、自分で霊能者だなんて言って乗り込んでくる奴にまずロクなものはいません。
さて彼の話ですが、どうやら霊道が開けたらしいのでためしに以前ある人を透視させてみたら「木の幹」が出てくる。「何でだろう?」と思っていたらそこの娘さんが「美樹ちゃん」というのですね。その人はその娘さんが心配だったんですね。
勿論、ストレートに髪の毛抜けてしまうのだけどこの方どこが悪い?腎臓ですね・・・たぶん。というのもありました。
人によって霊感は色々な出方もするので相手にもみた内容を話して聞かないと判りません。
黙って座ればぴたりと当たるとはいかない。
だから「さあ、当てられるなら当ててみろよ。」なんて人は門前払いです。
勿論、彼は霊能者として活動しているのではなくあくまで祈願祈祷中心でやっています。霊能で観ますなんて言ってはいません。
霊能なんか「表看板」にするとみたくもない変なやつや無礼者を観なきゃいけないんでまっぴらですからね。
やなこった。
それは私もこの仕事を長くやっててよくわかります。
だから彼のとこも一般外来も観るけど謙虚な態度の人のみそういう判断もオーケーのようです。
第一その問題を霊感で観るか否かは行者の決めることです。
医者に行って自分の状態も言わないままに、いきなり開口一番「レントゲンとれ」とか「心電図観て」というようなものです。

ここの荼吉尼天は私が一目見て「こりゃあ強いわ」というので彼に紹介したのですが、彼が尊像を入手して開眼しないでしばらく置いておいたら「早く開眼せよ!」と夜中にひっかき傷を作るいたずらをしたこともあり、強い霊現象をおこします。無論眷族がやるんでしょう。まあ、荒いけどそれだけ強い力のある荼吉尼天ということです。
これはかなり前のことですがでもこの荼吉尼さんは雑誌にも紹介されました。
聖天様にも似たことはあるけど天部にはそういうことがある。
特に荼吉尼天は顕著みたいです。
よそでも引っ掻き傷の話は時々聞きます。
因みに私はひっかかれたこと無いんです。うちにも何体か荼枳尼天様いますけどね。おとなしい方が多いのかも。
こちらの荼吉尼さん、尊體は小さい素朴な古像(江戸時代位)なのですが普通の騎狐像とは違い霊狐の上に立っている珍しいものです。
本尊の荼吉尼天は現在は秘仏ですがお参りすれば御前立は拝めるようです。