言ってはいけない類のことだと思っていましたが、霊狐さんが別にかまわぬというので
・・・
実は数か月前に不思議な霊狐の映像が映るのでした。
今までみせられてきた狐たちとは違う。
白くて薄桃色の燐光を放つ狐。少し小さい狐でした。
なんだろう・・・?と思ってい居たら梓霊狐が
「ああ。あれな。あれ、荼吉尼天だ。」という。
えーっつ?と思っていると見抜いたように
「お前はどう思うか知らぬがな。我らの内で荼吉尼天の御役割を附られたものがある。
あれがそういうものだ。
あれがどこそこの稲荷に納まって荼吉尼天として働くのだ。」
「・・・!!」
「なにも不思議に思うことはあるまい。いにしへよりものの本にも荼枳尼は狐の精だと言っているではないか。」
「誰が選ぶんでしょうか。」
「選ぶ役割は天狐様がなさる。」
「では荼枳尼天より天狐様が上位なのですか。」
「上も下もない。荼枳尼ができるものは限られている。それを見極めるのが天狐様の御役だ。そうやって荼枳尼を選ぶもの。荼枳尼として働くもの。眷属としてそれを支えるもの、それらすべての働きを俯瞰すればそれらすべてがひとつの荼枳尼天でもあるのだ。」
いやあ、これは書いては駄目なことだな・・・と思って胸に秘めて置いたら「別に構わぬ。人間がどう思うかは知らぬがな。
神にはそういうものもあるのだ。知って置け。」といわれたので・・・書かせていただきました。