金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

本尊の役割

金剛夜叉明王の癌切り香合守りを拝み終わりました。
全部で14体。
金剛夜叉明王は秘法の本尊ですので明王様でなく三昧耶形の磨羯魚が彫られています。
何でもガブリとやる大魚。これが金剛夜叉の働きです。
悪病もガバッと咥えて引きちぎる
それで、そのつど金剛夜叉明王法をして、一体、一体に大咒21遍、中咒100遍、心呪一千遍の真言を繰る訳ですが、本尊は十一面様ですので十一面様に真言送って、そこから金剛夜叉、そしてお守りという風に観想して流して?います。

なぜそんなことするのか?
そのほうが拝みやすいからです。
いつも癌の御祈祷の時、金剛夜叉明王真言は拝んでおりますけど金剛夜叉を本尊にしたことはあまりない。
別個にするなら相当拝みこまんといかんでしょう。
でも十一面様は何時も拝んでいますから、そちらから言っていただいた方が流れがいいんです。
今回中国からも癌の患者さんの御祈願がありました。此れも表書きは本尊の十一面観音の御札。中は金剛夜叉です。
本尊はそういう役割がある。
でないと諸尊信仰の密教なんて仏さんおおすぎて何拝んでいいか混乱するでしょう。私はそう思うんです。
お浴油の時も念誦は十一面様通して聖天様へ真言流してという感想しています。
本尊はそういうものと思っています。そうでないと諸尊乱立ですから。