金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

吉の薬、凶の薬。


吉と凶、対のもののように思うけど果たしてどうでしょう?

この時期は悪くなる。あるいは良くなるというけど・・・悪くなる時はほっておいても悪くなる。
でも、よくなる時はほっておいては良くはなりません。
だから占いして「何時頃良くなる?」と聞かれても条件付きなんです。
いまなにをしておくかによるということ。

つまり、言い古されてきた言葉ですが長い冬が去り春が来ても「まかない種は生えない」ということ。
幸運は自然とやっては来ないんです。
正しく育てないと駄目。
そして、悪い運気がやってくる時だって「備えあれば患いなし」です。

例えばお金、大概の災難はお金がとても有効です。
お金だけは幸せにはならないけど抜群に凶には強いんですね。そういう意味ではないよりあった方がいいに決まっています。
凶の特効薬です。

でも、お金以上に大事なのは篤い人間関係です。
お金と違う大きな点が一つ。
それは人は人間関係抜きに幸せにはならないということ。
人間関係は幸せの特効薬。
いつも言うように人間は群生動物なので人間関係が不可欠。
これ抜きで幸福にはなれない。
洞窟で宝物守って寝ているドラゴンのようになっても、そんなのなんにもならないのが人間。
時々そういう人いますね。
誰かが近づいて来ればきっと自分のお金を取ろうとしているのだと思ってすぐに火を噴きかけてしまうドラゴンみたいな人。

仏教でもパワフルでかつケチだと転生して龍になるという。
そういうのは実はお金恐怖症なんだと思います。
お金がなくなったら自分はおしまいだとおびえているからひたすらおびえて守るのみ。

でも、そういう人でも生まれてきたときは誰もお金なんて持ってきてないでしょ。
お金握ってオギャーって生まれてきた人はいない。
父母が無償の愛で面倒を見てくれたわけですよね。だから育ちました。
親だけじゃないですよ。人間はどこかで他人様にもお世話になっているんですね。
だから生きてこられた。世の中や人に助けられて生きてきた。
それを意識しないと。
だから、実はいざとなればお金なんかより強固な人間関係の方が役に立つんだけどね。実はお金だってそこから生まれる。
お金は使えばおしまい、人間関係は使うほどに固くなる。

でもそういう宝を守るドラゴンみたいな人から見れば人間関係を築くなんてとんでもないことなんでしょうね。
他人は信用できないし、第一そんなことすればお金が減るじゃないか!!ということなのでしょう。