大変珍しいものです。飯縄山の玉龍弁財天は天河曼荼羅をもとにしていますので図像ほとんど同じ姿です。珍しいのでお披露目します。
このキングギドラみたいな(失礼!)お方が本尊、十臂弁才天。この世にも恐ろしい弁才天が手に結ぶのは玉女の秘密印明です。とするならこの方は玉女様でもあるわけです。
さらに下の方には性的瑜伽に興じる荼枳尼衆の面々でしょうか。男性はよく見れば鳥の足ですから天狐。女性は狐で地狐かも。
この図幅自体は江戸後期のものと思いますが描かれているのは中世日本の紛れもない妖しい習合思想の世界ですね。こういうの大好き!血が騒いで尻尾が出そう、コ~ン(笑)。
下方にふたり談笑しているのは与官、与福の二神、
上空と足もとには蛇顔の三大王子。周囲を取り巻くのは眷属16童子。弁財天15童子に善財童子をくわえたもの。右下段には蛇、ハチ、ムカデ、キツネ、ネズミ、蝶など日本で古来式打ちに使った生き物たち。これもお使いかな。
本堂にかけてありますので拝みたい方はどうぞお参りください!