金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

想いでのミーコ

本来このお話は動物写真日記に書くところですが写真がありません。
昔、ミーコと言う猫がいました。私が長野のペット屋さんで立派な三毛のペルシャ猫を見てから常々「三毛猫が欲しいな」といっていたので母が段ボールに入れてスーパーで措いてあった「欲しい方にあげます」という三毛猫をもらってきたのです。どうも野良猫の子供のようです。

母は私がまた血統書付きの猫なんか買うとお金がもったいないと思ってか、雑種の猫をもらってきたのでした。
そういうところはいかにも母らしいお金に細かいというより私に言わせればケチな発想ですが・・・。まあ、どういうわけか概ね女性はお金が出たり、生き物飼うのを嫌がりますよね。自分のお金でもないのに。
それ想うと生き物大好きの私は結婚しなくてつくづくよかったのだと思います。
というより多分相手がもたないで呆れて出ていくだろうね。

さて、うちはスコティッシュとかエキゾというような洋猫が多いのですが、こういう猫たちはおとなしく。他の小動物や小鳥など余り襲いませんでした。
そう思って飼っていたので別に血統書がどうこうではないのです。

しかしミーコはまったく違いました。この猫がもともと野良猫の血が入っているのでなかなか野性味があり、うちに来てからはゲージに入った貴重な鳥なども沢山殺したりして随分てこずったものです。なんでこんなものもらってきたなどといって恨み言になったことも・・・。

でもそんなミーコも八年ほどたった年についに重い病気になりました。
この時は医者を訪ねて四方八方手を尽くして回り、20万円以上かかりましてなんとかいったんよくなりました。
こうなっては野良も血統書もないのです。
命はどんな猫でも同じですから。

でも残念なことにそうしてしばらくよかったのですがまた悪くなって入院。
野良猫は子猫の時にダメージになっている子もいるので長生きしないことも多いのだそうです。
そんなある晩にミーコが夢に出てきました。どんどん高い屋根に上ってしまう。こっちを見て鳴きながら登っていく。そしてついに遠くに見えなくなりました。
掟「ああ、さよならなんだな。ミーコ…」と思ったらその日のうちに病院から亡くなったという電話がありました。

急に死んだ猫の話なんかどうしてだろうと思うでしょうが、なんか話しておいてやりたいと思ったので忘れぬうちに書きました。ちょうどなくなったのも冬でしたし、冬になるとミーコを思い出います。
よく上手に籠を落としては小鳥を殺すのでそのたび,きつく怒り、時にはたたきもしましたが、いつもうらめしそうに「だって、猫は鳥をとるもんなのに…」みたいな顔していたミーコ。

今では沢山いた猫の中でも思い出深い猫の一匹になりました。