金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

そは荼枳尼天に非ず!

今日は星祭で使うナツメを買いにアメ横に。
上野は近いので東博で開催中の仁和寺展にも参りました。
雪の後だし、すいててチャンス!
法友とも行く約束をしていましたが、早めに見たかった理由が一つ。
荼吉尼天の変わった仏画が出ていると聞いたから、もしも入れ替えがあれば見られないと思って行ってきました。

ほかにもメダマが色々と出ています。
なんと撮影が許されるコーナーもありました。
それは千手観音と眷属28部衆です。これは阿修羅王、手前は摩和羅女、右は帝釈天、左は大弁功徳天女。
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難陀龍王です。後ろの赤い人は摩醯首羅天
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私の大好きな迦楼羅王。飯縄様のもとになった方。イメージ 3

だけど肝心の荼吉尼天像ですが、大変僭越ながらこれは全く違います!
管見の及ぶ限りではこれは牛頭天王です。
嘘だという方は見に行ってごらん。
乗っているのは狐だと解説していますが明らかにトラですよ。
縞模様あるし、
荼枳尼天で12臂3面忿怒形は珍しい…とありますが、トラに乗って赤くてそういう仏と言えば牛頭天王しかない。しかも頭上に何か載っているが解説では狐だとしていますが・・・違います。ウシです。
陰陽道の研究をかじったもんなら一目でわかるはず。

それからこれも違う!解説では持国天だと言いますが・・・
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持国天には三眼はない。顔の周りの黒いものがミソ。
なんだと思いますか?恐ろしや~
実はなんと、顔が割れてそこからまた顔が出ているのです!
この方は散支大将。またの名を僧瞋爾耶夜叉大将といいます。
顔が割れて顔が出るというSF映画の「遊星からの物体X」に出てくるようなこの方は多分、昆虫か爬虫類など脱皮する生き物の神格化なのでしょう。

いやはやナマイキな言い方で恐縮のかぎりですが…もっと勉強していただきたいですな。
東博と言えばお国のもっとも権威ある博物館。
一流どころの学者方が解説されているんでしょうから、本来は素人の私如き分際でこんなこといっちゃいけませんけどね。
まあ、今日のところは素人のたわごとと言うことでお許しあれ。

かえりに上野公園を通りましたが・・・なんじゃこの電飾は
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ピンクの豆電球がいっぱい。多分桜の代わりなんでしょうけどね。
私にはまるで宇宙から飛来した生命体が生みつけた気色悪い卵みたいにしか見えません。趣味悪いわ~。
何もお金かけてこんなことせんでも、冬には冬で葉も花もない樹木の風情というものがあろうに…と思うのは私だけ?

帰りには花園稲荷さんにお参りしました。
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尻尾のある私(笑)としてはお稲荷さんを見たら無視できません。
となりは天神様。本来組み合わせとしては避けられていいるんですけどね。ここは珍しい。
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天満宮が祟って宮中に雷落ちた日が王城守護の三十番神でお稲荷さんの担当の日。それでお稲荷様の御不覚ということになっているので併せ祀らないとも言います。
もっとも、わたしゃそんなの気にしないけどね。
寒空の中、強行軍のような一日でした。