金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

鬼門除けの話


毎年、年末になると鬼門除けとか家相のお札作っています。
私は占術を勉強するうちに、鬼門について正直にほとんど迷信だと思っていた時期もあります。
例えば八宅派の風水で西四命なら鬼門は悪くない。
そうなると鬼門は良くないのは単純に考えて二人に一人となる。
インドの風水ヴァストゥでは一番悪いのかむしろ裏鬼門。鬼門じゃない。
そんなこんなで家相や風水で見ていけばそんなに悪くない。
奇門遁甲でも定位は生門、裏鬼門は死門ですけど。
九星でも紫白が入る。裏鬼門は病厄の二黒が入る。

これは完全に迷信?
「迷信の問屋」みたいな存在の私でもそう思いかけた。(笑)
そもそも中国思想で四隅の乾を天門、坤を人門、巽を風門、そして艮が鬼門という。

だが鬼門の影響は結構実際に聞くとあるみたいなんですね。
それで・・・私的にはその「なぞ」は勝手に地脈の問題と解釈していた。
つまり日本という東北から南西にかけて長い国には強力な鬼門、裏鬼門方位に大地のエネルギーが流動していてその影響が非常に大きいのだと・・・。
この説今でも改めずにそう思っています。

しかし最近になって、実はそればかりじゃないのだと思うようになった。
霊狐さんの言うには「鬼門とは霊のは入口なんだ。だから霊障のある家は鬼門除けしておけということさ。」と聞かされた。
狐さんに言わすと昔の日本の方位術は多分に心霊的なものだという。
裏鬼門の話はいまのところ聞いていないがおなじようなものなのだろう。
相対だからね。

つまり鬼門は霊的な一口だから警戒を要するということなんです。
鬼門玄関は家の入り口そのものが霊の入口になっているということらしい。鬼門は生門で生き霊の門。裏鬼門は死門だから死霊の門とかんがえてもいいのかも。
実際、霊に強い本尊は多分に方位神の要素も持っている。
不動明王も本来はニルリティつまり裏鬼門に置けという。
対するに鬼門に置くべきなのは青面金剛
もちろん霊は悪いばかりじゃないけど…でも悪い霊が来た場合は最悪の結果となる可能性もある。
それで毎年鬼門除けは大事なことと思ってやっています。かくいう拙寺の分ももちろんやります。
鬼門信仰は日本仏教では毘沙門天信仰と尊星王の信仰にもみられる。
だから拙寺では毘沙門天で避けています。比叡山も当初、都の鬼門除けの意味で朝廷では重く扱った。
対するに裏鬼門の南西は羅刹方というのでうちでは鬼子母神、眷属十羅刹女のお札で防いでいます。