金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

山王


今朝、座禅していてふと思いました。
天台の座禅って一心三観でないといけないなあ…と思ってしてたら山王権現のことが思い出された。
山王っていう言葉は山王神道の教えでは「山」も「王」も横一本と立三本あるいは立三本横一本の線でできている漢字なのでこれが山が三諦即一、王が一心三観をあらわすというお話。(逆だっけ?とにかくそういう話)
なるほどね。

で、山王神道では天照大神山王権現は一体ともいう。
これは行院の教科書にも出ていたと思う。

山王一実神道で建てた東照宮は、東照大権現の相殿が山王様。
つまり皇室の祖神、アマテラスのかわりに山王様を脇に置いて徳川幕府が日本の中心であることを象徴している。
山王一実神道というのは江戸時代、天海さんが作ったほうの神道
にもかかわらず専門家でも山王神道山王一実神道の区別わかんない人いるけどどうかとおもうね。
500年ほど開きがある。


山王様はオオナムチノミコト。つまり大国主命海上で出会った自らのハイヤーセルフ,奇御魂という存在です。まあ、超越的自我とかいろいろ言うけどね。
オオナムチノミコトは国津神天照大神天津神。でも一体だという。
古神道の人とかは聞いたら怒りそうだね。
天津神国津神は一緒に祀ってはいけない!とかいうからね。
この話すると天照大神は女性でしょ。山王様は男神なのに変だとかいうけどその辺はもともと本地垂迹みたいな話だから変もヘチマもない。
この考えは奇御魂の働きこそをそのまま天照大神と見るのかも。
古神道では天照大神男神らしいけど・・・勿論そんなのが理由じゃない。
仏教的神道というのはそういう経緯は超えているところで展開しているので、そんなのはどうでもよろしいのです。

私的には仏教の立場から考えているのでそういうところは完全に無視です。もともと法華経三十番神だってメンバーは天津神国津神も区別なし。三井の十八明神もそう。

古神道ってもともと復古神道で最大の特色は仏教色の排除だからおよそ仏教とは逆なんですよね。非仏教というのが思想的特徴。

それなのに密教古神道を信仰してるとか自慢げに自己紹介してくる人って一体何だろう?自分の信仰がわかってるのか?と思う。
古神道古神道でいいでしょう。
よその教えだから別にどうとも思わないけど思想的には密教とは両立しえないですね。
廃他主義の一神教みたいな神道だもの。


でも・・・そんなことと考えて座禅していては座禅になりませんな (笑)