金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

またまたお骨の話


私がこの道に入って間もないころ、ある女性から縁談の相談がありました。
といってもお相手はいない。
どうも彼氏ができない。
出来てもすぐ駄目になる。
それでなぜだかというご相談。星を見ても特に難はない。
本人も気立てのいい奇麗なお嬢さんです。

そうしたらどうもワンコの映像が出てくる。
縁談に関係ないこと聞くの変だよねえ…・でも気になる。
それで「変なこと言うようだけど・・・これこれこういうワンコ見えてくるんですが…?」と聞いたら
「あ、それうちの子です!」
「(なんででてくるのかなあ)・・・あなたが一番可愛がってるのですか?」
「…そうなんだけど一昨年死んじゃったんじゃったんです。もう悲しくて・・・」

「・・・・・忘れられないんです。で、お骨にして枕元に置いて一緒に寝てるんです。」
「エ ‼」
ああ、これだ!
犬はこの人と別れたくない。この人も別れたくない。でも、ましてや嫁に行って犬のお骨はおそらく枕元に置けないよね。
だから犬はこの女性が嫁に行っちゃ困るんです。
女性も内心そこに心配な気持ちがある。

「そんなことしているとワンコが次に旅立てないですよ。」
そんな話をしてお庭にお骨も埋めることをお勧めしました。

・・・翌年でしたかね。
めでたく、良縁あって結婚したとハガキがきました。

思うにお骨という「もの」があってそれがなにか障るわけじゃない。
自分がお骨に執着することでそうなるんです。

霊現象というものは原則として多少なりとも双方でこころのやり取りがないなら一方的に起きるわけじゃないと思う。
将門の怨霊や天満宮の火雷自在天神のようによほどパワーがあるものならどうか知りませんが、一方的に霊が作用するだけで簡単にそうなるなら、生き霊でも死霊でも日本中霊障だらけでしょう。