台密ではどちらかというと普賢延命がポピュラーです。
「普賢延命法」は天下の静謐と陛下の宝祚延長をお祈りする「御修法」のひとつとして知られる大法です。
一般には「金剛壽命陀羅尼経」がよく唱えられる。
でも私は准胝さんの方が性に合う感じ。
これ人によって違うんでしょう。
ただ思ったことは昨日の大森先生の話では普賢延命は「死の恐れを除く」みほとけだという。
なるほど「死苦を除く」とは死なないことでも、単に長生きすることでもない。
「死ぬことに戦々恐々」としながら ベッドの上で長生きしてる人もいます。
それは「死苦を除く「」ことではないだろう。
わが師のことで恐縮ですが70歳の年に夜間コロッと逝かれた。
早いと言えば早いかもしれない。私も八年余りでその年ですから・・・。
でも100年の人生でもやはりその時には、振り返って一瞬の夢のように思うものなのでしょうね。
師匠は常々「金剛壽命陀羅尼経」を信者さんとともに読んでいた。
先代藤本住職が倒れてからそうしているらしい。
先代住職は80代半ばまで生きられた。
わが師匠は早くなくなったといえばそうかも知れないがお陰で「死苦」はなかったように思う。
今、拝んでいる人の中にはもうおそらくは死ぬばかりの人もいる。
周囲の依頼者も祈願を頼んではいますがどうするのがいいかわからない。
私もそこは今一つはっきりしないで痛みのないように祈るのがせいぜいでしたが、そうした祈願には准胝でなくむしろ、「死苦を除く」普賢延命真言を使うべきだと昨日の大森先生のお話で教えられたと思います。