金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

得度の目的は?


この間、護身法の伝授をした時に、在家の方はこの後、准胝独部法でおしまい。希望があれば三七延命法までといいましたら「それ以上、得度とかは一切考えていません。」ときっぱり言う人が何人かいましたが…それはそれで実によきお考えだと思います。

「得度の目的は得度だけ。」それ以外あってはならない。
例えば、それ以外に何かしら心ひそかに現世利益を設定すれば・・・必ずやほどほぼ100パーセント当ては大外れするものです。
得度はお飾りや資格でもないよ。
自分の修養、修行の道を広げたいというほかはない。

行者になって人を助けたいのはおおいに結構ですが、まず自己の修行。
上求菩提、下化衆生で、修行のスタートはあくまで上求菩提が先です。
だから、そこを意識しないでただ「人助けが目的で得度したい」なんて言う人は修行が続いたためしはない。
「占いプラス祈祷もやりたい」なんていう占い師さんも同じ。なかなか続かない。
霊能者はもっと難しい。どこまでも自分の霊能中心でもの考えるから。
たとえば「不動明王十万遍」と言っても私の縁があるのはは観音様ですからそちらでやる・・・とかいう。
これじゃ師匠はいらないよね。
きっと本人も欲しいのはアドバイザーで指導者なんかじゃないね。
そういう人はアドバイスが欲しけりゃアドバイスや助言はしますが弟子にはしたくない。勘違いしてるのでトラブル必至ですから。
アドバイスは聞いても受け入れようが受け入れまいが本人次第でオーケーですが弟子はそうはいかないよ。
もう先生稼業してるのに素直に下座修行するのはかなり難しいからかもしれないですね。