金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

千手観音を拝むコツ

K師との面談のなかで正観音と千手観音についての話が出た。

彼は正観音ずいぶん拝んだという。

正観音は密教の変化観音を拝んでいると広すぎてイメージつかみづらい。そこは一致したところです。「フリーイラスト 観音様」の画像検索結果

 

で、千手観音も逆の意味で何でもありすぎで捉えどころがないという話をしたら。なにか千手観音の持ち物についての一々付されている誓願を知ったうえで、どの働きの何が頂きたいのかを絞って拝んだらいいという口訣があるそうです。口訣だからかいたもんはない。

 

これは密教やらなくても普通に千手さまを信仰している人にはとてもいいと思います。ざっとこれだけの持ち物がある。

左手の持物

  • 宝戟(ほうげき)千手観音が左手に持つ杖状のもの。先端が3つに分かれた武器。
  • 化仏(けぶつ)小型の仏像。
  • 宝鐸(ほうたく)小型の鐘のこと。
  • 白蓮華(びゃくれんげ)
  • 払子(ほっす)元来は蝿などを追い払うための道具。
  • 羂索(けんさく)投げ縄のこと。
  • 日輪(にちりん)経典には「日精摩尼」(にっしょうまに)とある。
  • 宝輪(ほうりん)経典には「不退金輪」とある。
  • 宝螺(ほうら)ほら貝。
  • 玉環(ぎょくかん)「金環」とも。これに代えて「宝釧」(ほうせん、腕輪)をもつこともある。
  • 髑髏杖(どくろじょう)
  • 紅蓮華(ぐれんげ)
  • 傍牌(ぼうはい)龍の顔を表した楯のようなもの。
  • 宮殿(くうでん)経典には「化宮殿」とある。
  • 五色雲(ごしきうん)右手に持つ場合もある。
  • 宝鉤(ほうこう)経典には「倶尸鉄鉤」とある。先端が直角に曲がった棒状の武器。
  • 宝剣(ほうけん)柄(つか)の部分が三叉に分かれた三鈷剣。
  • 宝弓(ほうきゅう)右手に持つ矢(宝箭)と対をなす。
  • 澡瓶(そうびょう)「軍持」とも。水差しのこと。

右手の持物

  • 錫杖(しゃくじょう)左手にもつ「宝戟」と対をなす。杖の上方に輪をいくつも付けてあり、これを持って歩くと輪が音を発する。元来はインドで山野を歩く際の毒蛇除けに使用したもの。
  • 化仏(けぶつ)
  • 三鈷杵(さんこしょ)中央に握りがあり、両端が三叉になった法具。経典ではこれを持つ手を「跋折羅手」(ばさらしゅ)とする。
  • 青蓮華(しょうれんげ)
  • 楊枝(ようじ)柳の枝。「楊柳」とも。
  • 数珠(じゅず)
  • 月輪(がちりん)経典には「月精摩尼」とある。
  • 宝珠(ほうじゅ)経典には「如意珠」とある。
  • 宝経(ほうきょう)「経篋」(きょうきょう)とも。仏典のこと。
  • 宝印(ほういん)
  • 蒲桃(ぶどう)葡萄のこと。
  • 紫蓮華(しれんげ)
  • 施無畏手(せむいしゅ)持物を持たない手。
  • 宝鏡(ほうきょう)
  • 宝篋(ほうきょう)小箱。「梵篋」とも。
  • 金剛杵(こんごうしょ)「独鈷杵」(とっこしょ)とも。中央に握りがあり、両端に鋭い刃の付いた武器。
  • 鉞斧(えっぷ)「おの」「まさかり」のこと。
  • 宝箭(ほうせん)矢のこと。
  • 胡瓶(こびょう)ペルシャ風の水差し。「宝瓶」とも。

各々の意味はご自分で調べてみたら面白い。

例えば羂索は不安からの脱出です。うつ病の人に良いかも。

そこまでは言われなかったけど・・・密教やるならこれを三昧耶にして拝むといいかもしれません、私ならそうする。