今、人気の大河ドラマで昨日は「義経の最後」
たぶん高視聴率でしょう。菅田将暉さんが演じている発達障害的な義経は面白い。
自分でも戦以外は出番はないと知っている。
昔から義経が出るお話は美化され判官びいきと言って日本人のこのむところ
その義経が少年時代、天狗について修行したという鞍馬山。
鞍馬山はもともと都を守る毘沙門天の聖地でした。
戦後は天台系の新宗教「鞍馬弘教」の総本山で神智学との融合でできた宗派のようです。
その教えとは
毘沙門天は太陽
千手観音は月
護法魔王尊は地球をあらわし、三尊一体で「尊天」という。
まあ、これが大日如来のようなもので「すべては尊天にまします」といお唱えをする。
とりわけ魔王尊は金星から飛来した地球の王ということになっている。
地底世界シャンバラの虹の都アガルタに住むというサナート・クメラというお方。
インドのクマーラつまり倶摩羅天のようなお方ですね。
というよりそのものです。鞍馬山も元は俱摩羅山だったのが訛ったという解釈。
ちなみにシャンバラはチベットの神話にある。
一方で鞍馬は霊気ヒーリングの発祥の地でもある。
私も弟子から習ったことありますが、ああ、これは千手観音と毘沙門天と魔王尊だなと思う技がある。
魔王尊サナート・クメラは永遠に16歳の美少年だそうだけど、実際の仏像の魔王尊は天狗さん。
それも愛宕山太郎坊と首座を争う日本有数の大天狗なのでかなり長老的なお年のお姿で良くも悪くも美少年の片鱗もない。
まあ、金星の精なのでこれはインドの神様「スカンダ」、倶摩羅天と同体の「韋駄天」と思っていいと考えています。
走るのがめっぽう早い神様。韋駄天走りというでしょう。
韋駄天さんは実は毘沙門天ではなく南方増長天の配下ですが、観音経に出てくる「天大将軍」とはこの方のこと。
中国では代表的護法神ですが京劇の白蛇伝では。白蛇精にこっぴどくやられてしまう。
韋駄天とお姿よく似た勝軍地蔵なんかも実は「天大将軍」から太白金星つまり陰陽道の大将軍神もかぶっている。つまり明星(金星)信仰の一種。
私もこの間から「明星天子供」が気にって「オンアロヤソワカ」とよく唱える。
明星天子はつぶさには千眼主所生大明星天子といって帝釈天のお子様。
金星はアロナでオンアルマや天狗数万騎ソワカという天狗真言の冒頭にも出てくる。
なので巡り巡って鞍馬は天狗様という次第。
でも源義経の戦上手のイメージはむしろ天狗よりも韋駄天である「天大将軍」のイメージからきているもしれない。
鞍馬はかなりいろいろ混ざってシンクレティズム的なお山です。