金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

三体一体・蔵王権現

久しぶりに蔵王権現様を拝みたくなった。

本当にどうしょうもないことは役行者が祈り出したこの末世の総鎮守に拝むのがよいうのではなかろうか・・・と思った。

で壇に上って念誦まで勧めたらこの認識は変わった。

なかなかこれはこれで難しいお方。

やはり修験の本尊だけある。険阻な山に登るようにひたすらこちらから近づく以外の方法はないような感じだ。

いうなれば徹底して行の本尊だ。行を磨くにはとてもいいのでしょうね。

お不動様のようにむこうからやって来てくれる感じは少ない。

だから修験の祈祷本尊としてはやはり不動明王こそが一番に信仰されているんだろうなと思う。

 

壇から降りる直前、風狐さんからも言葉があった。

 

「過去の釈迦、現在の千手観世音、未来の弥勒 それぞれの化身でしかも三体一体蔵王大権現であろうが、

千手の今は今の今、すぎた一刹那は釈迦の過去。未来の一刹那の先は弥勒だ。

五十六億七千万年も一瞬の先も何も変わらぬ。同じまだ見ぬ世界だ。

過去も三千年の釈迦の在世も昨日も過ぎた時に変わりはなし。

 

千年、万年を経ずともこの一瞬の前後の間に無限の時があるぞ。

常に釈迦の想いを承けて、今を千手の大悲に行い、先を弥勒の世につなげよ。

それが蔵王権現の内証を信じることであるぞ。」と