金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

「死ぬ権利」と四恩

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難しい問題だがいずれ出てくる「死ぬ権利」

自分の命なのだから自由であるべきといえばそうだが、宗教的に言えばそうであっても自分一人で支えてきた命ではない。

たくさんの生き物の命の上、人や社会の力の上に成り立ってきた。

良いの悪いの他人には決められないといえばそうだが、将来的に可能ならこれを選択しようとする人はなるべく多くの人の意見を聞いてみるべきだろう。

私自身、死にたいほど苦しい状況で回復がないというなら

どうするだろうか?

死の選択をどう思うのか人に尋ねるだろうと思う。

もういいのでは?といわれてほっとするのか。愕然とするのか。

いやまだまだ生きなきゃダメと言われて生きようとするか。

正直現場に立たないとわからない。

 

 

 

仏教では四恩という。

父母の恩、生まれて育ってきたという恩恵。

一切衆生の恩 それはこの世の中の様々な人の活動や支えが根底にあった。

       食べものになった動植物やペットも含む命の横糸の恩恵

国王の恩   現代で言うならその国の歴史の恩恵だ。その国土で育まれてきた命 

       の経糸の恩恵

三宝の恩   これは仏教を信じる人のみだが、御仏はどう思うだろうと考えてみ      

       るのも大事だ。

       仏と教と実践し伝えてくれた人はどう思うだろうか。

 

この死ぬ権利が普通になると最晩年は皆、病苦や老衰でくるしいので死因はこれになるかも。

死にたくとも死ねない命を生き切るのも意味があるかもしれない。死にゆく姿は業の消えゆく姿でもあるのかも。