あるところで土中から埋蔵仏の古い薬師如来が出た。
拝むのにある定評ある霊能者が指定して「この人に拝んでもらえ」と指示したのがわが師匠だったことがある。
で、お施主が、訪ねて見えた。
無論その霊能者はわが師を知るわけないのだが、祈願で聞こえたところの行者の名前を列挙して書いて見せたらその中から選んだとのことだった。
「この人はとても強い力がある人だ。災いや難儀を消し去るパワーは恐ろしいほどだ。招福はややそれよりは劣るが・・・」といわれたらしい。
「で、それじゃいけないから、いまは増益の方は頑張って拝んでいます。」という法話をされた。
で、その霊能者が師匠の開眼後に拝みにいったら「お堂の中が青緑色の光で満たされている!」と驚いて語ったそうである。
思うに薬師仏の放つ「瑠璃光」というものだろう。
行者には息災型、増益型があるらしい。
私も師匠譲りで息災型。
昔、亡くなった同輩が推命学をしていて「羽田さんは行者さんむきの命式だわ。」という。
「何故なら人の不幸を喜ぶ生まれの命式だから」といわれた。
「え、人の不幸を喜ぶって!?じゃあ宗教家は不向じゃないのか?」
「それは、そういう意味と違う・・・・」
彼の説明では別に人の不幸をほくそ笑むわけではなく、人の災いや不幸をとりこんで自分を養う命式ということらしい。
話を聞いて思い浮かぶのは動物で言えば不幸を食べる動物みたいなもの。
思うに人の嫌がる死体を食べる草原の掃除屋、烏やハゲタカ、ジャッカルやハイエナみたいなものなのだろう。
でもそういう処理係的な動物がいるから草原は綺麗、つまり息災だと。
いうなれば人のマイナスを取り込んで消化するタイプのことらしい。
これも除災息災型ということだろうか。