金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

転読ということ


豊川稲荷様や信貴山毘沙門天様にご祈願お願いすると「大般若経の転読」というのをしていただけますが、あのバラバラお経を転じるのをいうわけですが実はあれは俗称なんです。
転読は古くは普通に読むことを言う。「金剛寿命陀羅尼経」に「もし人毎日この経を転読せば…」というのがある。「混合寿命陀羅尼経」なんてあんな短いお経をバラバラやっても仕方ない。
普通は大般若経以外あんなことしないもんです。
だから「転読」は本来は普通に読むこと言います。
バラバラやるのは俗称だけど言い方として通用していますし、別段間違いじゃないです。
これに対して現在、ふつうは読むことを「転読」に対して「真読」と言ったりしていますが、昔はそう言う言葉はなかったんでしょう。