金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

いいことしか言わない人


和顔愛語というけど…今までいろいろな方と接してきましたが信仰の続かない人の代表的なタイプとして「いいことしか言わない人」があるように思います。

どういうことかというと、何を言うにも機嫌を損ねないようニコニコとしか話さない。
疑問の提示もしないし、異を唱えたりもしない。
ただにこやかに「そうなんですねえ。なるほど、なるほど」ニコニコという感じ。
「アンタなんかのセールスに来たんか?」と思う。
イエスマンに徹している。
あるいは紳士的なきれいなことしかいわない。

こんな風だから人あたりはいいようですが…私としてはこういうの決していい感じはしないんです。
何故なら本当に話を聞いていればなにかしら疑問もあっていいし、「どうして?」「なぜ?」はあっていいはず。あってしかるべきそれがどこまでもない。
要は話の内容より、相手が自分の言動を不快に思わないかどうかしか注意を払わない。
行儀はいいけど、つまり大事なことはなあんにも聞いていないわけです。
試しに誰もがエ?と思うようなこと言ってみても同じです。
裏を言えばこういう人は決して本当のことを言わないね。
そして何でも自分の裁量だけで動く。だから人の話は聞き流すのみ。
人には報告もしない。

要は人を信用しないんでしょう。
勿論そういう人は大体、信仰は続かない。にこやかにやってきてにこやかに去っていく。突如辞めますという。
こういう風な人は修業なんかもっと無理です。
大体その手だなと思えば婉曲に断る方向へもっていきます。
 むこうが本気でドンとこないような人は本気でお世話する気も失せます。
パンチの利かない人はダメ。
本気なら本当の顔を出せ!といいたい。

だから前にも言いましたが私は大黒天でも、首を傾け。可愛らしいニコニコと無害な笑いのお像は好きじゃないんですね。
神様ともあろうものが気色悪い愛想笑いなんぞしなさんな!と思う。
神様だろうがどこか「毒」があって当たり前ですから。
言い換えれば怖くなければ神じゃない。

個人的な好みでは同じ気色悪さでも不敵な笑みを浮かべているような大黒様がいいね。
あるいは大笑いなら十一面様の暴悪大笑面みたいのでもいい。
歯を剥いた悪笑い。
どちらにせよ、愛想笑いの媚の見える神様なんかいただけない。