金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

鉄の聖天


鉄の聖天様作っています。
もうじきできます。
どうせ作るならというので初め何人かの聖天行者誘ってみましたが…さすがに「鉄天さんはちょっと・・・いいや。」という。
なかには「そういうのは、もうよく効く天尊の秘蔵がある」のでそれでいいという先生もいました。
怖いね。
鉄天というのは調伏専用の聖天像です。
普通はそんな物騒なもの作ってなにかあったらと怖いと思うんでしょう。
それは賢明な考えです。
最近は素人でも聖天像持ってきて開眼してくれとかいう人もいるらしい。
本当の行者は皆さん本当に怖いものを知っています。
昔、宮本武蔵のテレビドラマに師匠が武蔵調伏役の山伏役で出たとき、歴史考証家から壇木を三角に組んで「調伏護摩」をたくよう頼まれましたが「たとえ劇とはいえそんなことはしては駄目です。魔事を呼ぶから」とプロヂューサーに語っていたのを思い出します。
でも、いささか私はそういうところは怖いもの知らずなんです。
別になにも悪いことはしてないという思いがあるので怖くない。
そういう思いがある。
もし罰が当たるならいつでもどうぞ。
命はもう差し出してあります。
そういう気持ちです。

・・・とはいえ私も別に誰か調伏しようというのではないんです。
「鉄天を作れ」と言われたので作っています。
それだけ。
でも、これ拝んでおくと何かが変わっていくのかも。
何か私にはわからないけど必要なのかも。
そういう気持ちで拝みたい。
はじめ、そういうお告げ頂いたけど「自分は頭おかしいのでそういうことと思うんだわ、そんなもの作ってどうするの?」と本気で考えなかったらあれよあれよと資金ができたんです。
それで作らないわけにいかなくなった。

ときどき調伏の問い合わせあるけど100パーセントお断り。
第一、調伏なんてのは金もらってするものじゃない。
もっというと、自分の価値判断でするものでもないと思う。
おそらくそういうのは本尊の命令受け取ってするもんだね。
だから憎しみなんか込めてしなくったて効くときは効く。
そういう個人感情とは別。
いわば神罰の代行に過ぎない。
入峰修行なんかに行って「ああ、あの人軽口とはいえあんなこと言ってしまった。罰受けるなア。」と思うと案の定。足先を木の根に取られて捻挫して痛めてしまったりするのを何度も見て知っています。
私は普段は調伏といってもせいぜい裁判やストーカー撃退位で大したことはしたことはないけどそう思う。
するしないの基準やハンドルはこっちにあるわけじゃない。
するときは本尊の命令でする以外ない。
とはいえ、・・・しませんよ (笑)