金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

ある女性行者の話 猫霊


大西先生と並んで白戸師匠が尊敬していた田邊辰嶽先生。
この人の弟子のK師という女性行者がいらした。

なかなかのお方でした。わが師もあの人はちょっと違う…と認める術者でした。
一番最初は姉弟子から講習会の写真を見せられ、お写真でこの方を見て「あ、この人だけ他の人と違う!」と私もなぜかその時思った。

それで、師匠この行者さんはどんな人ですかと聞くと、「何故それを聞く?」と言われ「いや、なんか他の人と違う感じがして・・・」というと「ウム、そうだろうね。」とやはりなかなか術の達者だと明かしてくれたのでした。
 
以下は後にそのK師から私がお会いして直接伺った話です。
ある男性が腎臓を患ってきた。色々手を尽くしてもよくならない。
それで見てもらいに来たそうです。
それで腎臓を霊視するとなんと恨めしそうな猫がいっぱい見えたといいます。
 
何とも奇妙だなと思ったそうです。
それでその話をすると、なんと男性は猫が嫌いで見つけては捕えて麻袋に詰めて何匹も何匹も海に投げいれて殺してきたという。
 
K師は「あんた。それはいけんよ!そんなむごいことはすぐに止めないといけん。今に大変なことになる。」と言いましたが、男性は「なんの猫ごときじゃで…ホンなバカな」と笑って相手にしない。
それでその男は帰っていきましたが…後日談では果たして腎臓はどんどん悪くなり、最終的に手が付けられずに亡くなったということです。
 
猫の霊というのはどうも腎臓に来る。猫は元来腎臓悪くしやすい動物だからかもしれないけど・・・。
 
これは猫の話で私の扱ったものですが…
以前やはり腎臓を止んだある人の祈祷を頼まれ、かなり重いというので別座で護摩を焚きました。

そうしたら炎の中に首がたくさんある猫が出てきて、それが皆ニャアニャアと口々に鳴く。八岐大蛇の猫バージョンみたいのです。
あまりに奇怪で不思議なのでそれを依頼人に話すと、そこのうちでは猫を好きで飼っているのですが死ぬと庭に埋めている。
そこまではいいが、その場所がいつも同じなのだそうです。
歴代の飼い猫の骨はみな同じところにある。

なるほど…だから猫は複合霊体になって見えているのだなと思った。
どうにも他に考えようがない。
それでとりあえず病気の祈祷の後、果たして猫霊を供養すると、かなり酷かった腎臓の様子もよくなってきたと報告がありました。
師匠は猫霊について「猫霊は強いわ。普通の犬の霊なんかよりずっと怖い。」と語っていました。
念が強いかららしい。
 
前にも触れたけど猫は霊的な攻撃にも強いし、いろんな意味で犬よりかなり霊的な生き物です。
予知能力のような不思議な力は野生動物は本来持っているものだろうけど、犬と違って猫は野生を持ったまま人間世界にやってきているので、その強みは野生の災害予知の力と災害回避の野能力、それと人間の世界に溶け込んで上手くやっていくための人に先んずるテレパシー能力のようなもの両方を持っているからだと思うのです。

人と動物のかかわりで犬はオオカミを人間が捕まえて飼いならし家畜としたのが初めだというけど、猫は農耕社会になってから人間の傍らで生活することで自ら人間社会に入ってきた生き物。
作物を狙うフィンチやネズミなどの食料を得ることや人間の家の軒や屋根裏で雨風をしのぐ利点、猛獣から身を守れる利点を選んで人間と暮らすことを選んだ「共生生物」なのだといいます。

猫の霊については他に姉弟子と師匠が体験したもっとドラマチックな話がありますが…またいずれ話します。