金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

神葬祭ってどうなんだろう・・・


神葬祭、神式の葬儀。
割合跡がよくないようケースが多いです。もっとも問題のない家では相談に来ないから一概にそういうのは失礼ですが…でも多いね。私に限ってはなぜかそういうケースが。

私は神道はとても大事だと思う。
この日本の国で神道否定したら霊的に立ちいかないと思います。
だけど葬儀はちょこっと別かな・・・
そもそも日本の神仏習合の歴史の中でも葬儀はほとんど仏教が扱ってきた。
神道の葬儀では死んだ方は高天原にいくというけど記紀にはそういう記述はないのでは?
黄泉の国は出てくるよね。イザナミの大神がしろしめす死後の世界。
こわいところみたい。地獄までとはいかないけどヨモツシコメという餓鬼みたいのがいっぱいいる世界。
イザナギの大神が投げた櫛まで食べちゃう。餓鬼ですね。これは。

仏教と決定的に違うのは高天原に神上がりするためには臨終行儀が大事なのではない。臨終の一念とかは関係ない。
日ごろから神道で言う穢れなき赤き心で惟神の生き方をする。
そういう人は神葬祭でいいと思う。そのままいける人。
いますよね。
そういう偉人クラスの方。
仏教でいうなら天界ですね。だから神葬祭は神と祀られるような立派な人。氏神様って本来はそういう方です。
何々彦、何々姫の神号にふさわしい有徳人ならいいと思う。

でも必ずしもそういう立派な人ばかりじゃない。
悲しきかな。徳より不徳が勝るのが我々凡夫ですので、凡夫にはやはり仏教の滅罪儀礼が必要なんでしょう。
そう思う。