金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

普賢十大願  恒順衆生

普賢十大願 恒順衆生については以前にも書きました。

大乗仏教は衆生を離れては存在しない。

故に高みから睥睨する仏教ではない。

上座部の阿羅漢のような特殊な人間にならなくてもよい。

どこまで悟っても「和光同塵」と言って光をやわらげて衆生とともに歩む。

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ゆえに超人崇拝は大乗仏教では特殊なことです。

しかしながら高僧や大師の偉大さが伝わらなくてはそれを頼りに大乗を歩むということもできない。

三井寺で行をしますと「守護師迹」という言葉が出てくる。

師とは自分の師でもあるが、大師や諸大阿闍梨をも言う。

先師のみ跡を慕い同じ道を守って行くということです。

 

遠い山の頂を見ながら皆と励まし合って山を昇るリーダーが大乗の菩薩です。

サッサと雲に乗って山頂に舞い降り、ここまでおいでと言う存在ではない。

法華経ではすでに釈尊は永劫の昔から何度もこの世にあらわれて教化しているという。

「往来娑婆八千度」です。

この働きこそ大乗菩薩道であり一仏乗です。

菩薩と如来は違うのでは?というけど如来になれば、直ちに同時に正法輪身として菩薩の姿ができる。

自性輪身の如来は霊山浄土にいながら無数の分身仏が同時に発生して正法輪身や教令輪身として再び衆生に寄り添い菩薩道を実践していく。

それが大乗仏教で描く如来の姿です。

普賢菩薩は仏の定慧のうち、定(座禅三昧)の徳の化身です。

法華経の修行法を説いた「観普賢行法経」には修行者の前には六牙の白象に乗って現れるといいます。