きのうテレビで孫悟空の映画をやっていた。
天界の桃や仙丹を食べた彼は不老不死の身の神仙「斉天大聖」になる。
三蔵一行を待ち受ける妖怪たちも三蔵の肉を食らえば不老不死が手に入るということを期待している。
不老不死は古典的な人類の夢だった。
佛教も浄土思想が発達してくる前の六朝時代、中国では仙道を併修してなるべく長生きして修行したいと願う仏教者は多かったという。
そうでないとまたいつ人間になって修行できるかわからないからだ。
極楽往生と言うのも考えようでは死後の不老不死思想ともいえよう。
しかし、現実にもあと50年もすれば不老不死も夢ではないなどと言う話をちらっと聞いた。
どういう意味で不老不死なのだろうか?文字通り死なないようになるのか?
例えばクローンを作り記憶を継承していけば客観的には同じ人物がずっといる感じになるのかもしれない。
中国では富裕層を相手にすでにペットのクローンが商業化しだしている。
例えば偉大な科学者をそうやっていつの時代にもおいておくことはできるようになるかもしれない。
それだけでなく権力者はそうするかも。
たとえば習近平さんだのプーチンさんが永遠にいて政治やっているとか(笑)
だが主観的な死はやはり個体の消滅とともに避けられないだろうと思う。
子供の出産はなくなり、同じ人間のクローンで第何代目というようなことになっていくのだろうか。
それでも遺伝子自体の劣化はあるかもしれない。
まあ、それにしてもそうなれば死の概念はあやふやになるだろう。
葬式などめったにない時代が来るかも。お墓ももちろん少なくなるだろう。
そういう技術が安くなれば明確な死は所得の低い人のものになる時代がくるかもしれない。
「○○さんはお金がないから〇代目で消滅」とか。
もしそうなったらあなたは永遠に生きていたいですか?