ある真言宗のご住職が60歳には寺を辞して四国遍路に行きたい。
そのままずっと回って死ぬまで続けられたらありがたいといわれた。
ベッドの上で死なず、介護施設でも死なず‥‥と思うが宗教人としてはあっぱれな考えだ。
ベッドの上で数年の病と闘い死ぬのか。
遍路をして疲れ果て朽ち木のように倒れるか。
人間最後の苦楽のほどは人それぞれでわからない。
皆に囲まれ病院のベッドで死ぬのうが、ひとり知る人もなく死のうがスタイルはどうでもいい。
どちらにしても仏が感じられる死出の旅路なら私もそのほうがいい。
あの世まで一緒なのは仏だけだから。