20年以上昔、ある動物業者から聞いた話。
すごいお金持ちがいて呼ばれて、ある仲間の業者さんがいったら、なんと珍獣中の珍獣という「カモノハシ」が欲しいという。
カモノハシは口に鴨のようなくちばしがある。でも動物で鳥じゃない。
卵を産み、雄の後ろ脚には毒爪がある生き物でオーストラリアの川辺にいる。
私も住んでいる地域に見物にいったことがある。チャポンと何か小さな動物がが飛び込んだ姿を見たがそれがそうだったのかどうか・・・。
で業者は「ご存じでしょう。国際保護動物ですよ。絶対に無理です!」というと「そこをなんとかしろ!」という。
勿論これは犯罪だ。
だが「金はいくらでも出す」というので一応その気でさがしたそうです。
そうしたら何と世の中は広いものである国で華僑の人がペアで持っていたらしい。
「ペアで一億五千万円なら譲る」という。
このお金持ちは「お金のない奴なんか人間じゃない」みたいなこと言うので腹の中では面白く思っていなかったその業者は日本に帰って、そこを「手には入るけど二億円します。」とふっかけた。
いくらなんでも、もともとそこまでは払うわけないと思ったのだろう。
万一OKでも日本への持ち込みは至難の業だ。
ほぼ不可能だが、万事「金のない奴は人じゃない」みたいなお金持ちの調子が頭にきていたのでそう言ったらしい。
さすがにそのお金持ちも「ウ~ン。二億円かあ。・・・少し考えさせて。」と言ってきた。
「いくらでも出すと言ったくせにザマアミロ!」と思っていたら、1週間後「二億円出す!」という。
「これは偉いことになった…」と思って、急ぎ華僑に電話したら「あんた、返事遅いよ。もう売れたよ!」といわれて、ホッとするやら儲けそこなって残念やらだったそうだ。
まあ、まかりまちがってお縄になるようなことをしないで済んでよかっというべきでしょう。
世の中は広いですね。
当時の警察事情では日本国内にジャイアントパンダ持っている人もあったらしく捜索していると言っていた。
そういうお金持ちには何でも意のままになると思っている人がいるんですね。
だからお金を持ったら、徳を養わないとそうなる。
品性の問題だ。
仏典では有徳人の財参家を「長者」と呼んでいる。
金持ったら長者にならないといけないですね。
まあ、そう簡単にはお金持ちなんかにはなれませんからいいのですが (笑)