金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

宗派を変えたら先祖が迷うか?

信仰したいんですが・・・うちは○○以外拝んじゃいけない宗派と祖母から聞かせれいて・・・というお悩み

 

結論から言えばよほど信仰にこだわりがない限り先祖は迷いません。普通はそこまで宗教のことにこだわりないし、たとえ子孫がほかの信仰を始めたとしても迷うのは迷うほうの責任で子孫に責任はない。

自分が自分の信仰をしっかり信仰しておいたらいいだけだ。

例えばこのおばあさまが亡くなって違う宗派だと嫌がるかもしれませんね。

だったら生前葬でもあげておくほかない。

大体が先祖伝来の宗派とは言っても、庶民の多くは江戸幕府が寺受け制度で身分わけして決めた宗派だ。

ザックリ、天子天台・公卿真言・公方浄土・武家禅・商家法華・百姓一向宗という言葉もある。先祖が選んだとは限らない。

昔、占い師の人に「家が真言宗なのになんで天台宗に入っているの?それ、霊的によくないよ。」と言われたが、そんなことアンタの知ったことか。なにを信じるかは自分が決めるのだ。霊的にどうだとか知ったことではない。

あえて八宗兼学の天台の立場で言うなら法華、密教、浄土、禅なんで葬式してもダメということはない。

 

自分が死んでからの扱いでは何がどうなるか何もわからない。

なにせ死んでいますから。

現代においては無宗教で直葬かもしれないのに、そんなもの四の五の言っても始まりません。

自分が自分の信仰しっかり持つ以外に迷わない方法はない。

それはお葬式してもらえば仏縁はできますね。

でもホントは他人に成仏まではさせられない。

その門に立つまでの導きがせいぜいだ。(そこは大事なんですけど)

せんじ詰めれば自分がしっかり信心持つ以外ない。

私は授戒も灌頂も終わった身で自分のお葬式はいらないと思っているが、後の人が迷惑してもいけないので70歳くらいになったらこっそり一人で生前のお葬式してもらうつもりでいる。