金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

方位神

年徳神とか、金神さんとか、大将軍そういうのは方伯神といって方位の神様。でも気学なんてやっていると単に方位のエネルギーだと思う人が多いようです。
たとえば恵方巻きで最近知られるようになった空きの方は方伯神としては歳徳神といいます。
そこの所ですが私は一応区別しています。
たとえば気学の良くない方位である五黄殺や本命殺とか奇門遁甲の凶門や悪い各局なんてのはやはり方位のエネルギーだと思うけど、○○神は神様と思います。
だからその扱いでも○○殺は単に方位除けですが、○○神は拝んで鎮める。
要するにお慰めします。
だから引っ越しでも○○殺は個人のもので一人一人拝むけど、○○神は家単位で拝めばいいというスタンスです。
ここのところを心霊研究家の宇佐美景堂先生も区別して考えていたようです。最も宇佐美先生は気学の方災云々お話はしていないようですが、、、。
昔の霊術の話を聞くと金神さんの方位で立小便して祟りがあったとか、太歳神の方位で伐木して眼をやられたとか言います。
太歳神の伐木云々は実例を知っています。
こういうのはあんまりこだわると平安時代の貴族みたいに身動きできないけど、どれを気にしてどれを気にしないかが術者の腕ですね。
こういうのは道教的な宗教だから方位術には関係ないと思う人はいるようですが神霊はどう思おうが関係なく作用しますから。
実際は方位の神様ってどう言う存在なのかは無論わからないです。
所謂、天狗や龍のような実類の神霊みたいなものじゃないかもしれないね。むしろエネルギーの神格化といってもいい。
だけどこの神格化というのが大事なんです。
科学的な頭でいえば「バカみたい」かもしれませんけど、神様というくくりで対処する。何でも神様にして祀ってしまうというやり方は日本古来からの独自の方法論です。勿論よその国にも似たものはあります。密教の星祭なんかもそうですね。天体を神様ととらえる。
だからひいては祟り神でも悪魔でも祀ってしまうやり方です。そうして鎮めるのです。
祀ることは鎮めること。だからどこそこに鎮め祀れるという言い方をしますね。
つまり、問題、問題の神格化、神格化したものの祭り、沈静化というプロセスといいましょうか公式のようなものがあるわけですね。
煩悩でさえもそうして祀る。世にいう「三宝荒神」としいうのはそれです。

因みに方位神は必ずしも全部が道教出身の神様じゃありません。
日本産の神様も多々ある。
昔はあったものも現在の道教ではあまり使いません。
むしろ陰陽道と云った方がいいでしょう。
これらの陰陽道の神々はむしろ、修験道や密教とは一線の隔した法華の御祈祷などでも斗賀神とか阿律智神とかよく陰陽道を使います。
イメージ 1
写真は歳徳神の御札。去年のですけど。
今年の恵方は丙の方で南より東南東方位です。
今年も受付中です。吉よびこんでください。詳しくは行事予定をご覧ください。