金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

深沙大将像と飛鉢法

深沙大将像がようやく完成しました足掛け四年かかりました。ああでもない、こうでもないと色々言いましたからね。
あまり作例がなかったので難しかったようです。
私はオリジナリティが身上ですのでどこかの模作なんて言うのは許せない性分なので仏具店さんにもいろいろわがまま言いましたが・・・。


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深沙大将は十一面観音の垂迹、毘沙門天の化身といいます。
ご誓願からいえば十地面様と同じなので、それならわざわざ尊像まで作らなくてもいいのでは・・・と思いましたが、やはり日常理趣分をよく読むし、第一好きな仏様なのであえて作りました。
そもそも霊感のある人が右脇に置いてある深大寺様で頂いてきた仏画から鬼みたいな神様のような方が出てくるといった人が二人いました。御働き頂いているのですね。
十一面様になくて深沙神にあるものと言えば延命の功徳ですかね。
それから「飛鉢法」と言って信貴山の妙蓮様がしたように鉢にのせてほしいものを取り寄せられる。
妙蓮様は「空鉢護法」という龍神を使ったといいます。
青蓮院の飛鉢儀軌や本軌の金輪咒王経でも八大竜王や竜神になっている。
深沙様も龍神です。神蛇大王とも言います。修験道で友が島、二上山、日光の神橋の大王様が有名。

信貴山奥の院には土中から焼米の出るところがあり、やはり深沙様が祀ってある。
お像は直に拝めないですが千手院の執事長様に車で以前連れて行っていただいたことがあります。
かなり信貴山とは距離的に離れていたイメージ。歩いて行っては大変ですね。
「焼米」は大昔そこに米蔵かなんかがあって、それが火災で焼けて炭化したお米のことらしい。縁起物として知られ今でもまれに出るとききました。
多分これは実際は鉢が飛んだのではなく、鉢を置いて観想するのでしょうね。
これ、やってみたい気がします。

縁起にもなっているように東京の深大寺の深沙様は縁結びで有名ですけど、儀軌ではそれはとくには言っていません。
でも十一面様も縁結びは言わないけど長谷寺の十一面様は縁結びで有名ですね。
あるいはそういうのは隠れたご利益かお像の個性なのかもしれません。
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 まあ、少しは意識したけど、なんかもろ西遊記の沙悟浄っぽい感じですなあ。
 
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可なり怖いかも!?