金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

迦楼羅様

迦楼羅天は私的にはインド版飯縄様。
というより迦楼羅天の日本版が飯縄様というべきですね。
自然霊だから龍とおんなじで似たようなのがよその地域にもいます。
例えば日本の鳥類のワシとインドのワシは違うけどワシはワシですね。
ワシという鳥は日本にしかいないわけじゃない。

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色々種類があるらしく法華経にも四種類の迦楼羅が出てくる。
代表格は法華曼荼羅にも描く如意迦楼羅王ですね。
インド神話では迦楼羅は四天王を軽々とあしらい、帝釈天を難なく蹴倒し、甘露を奪い、ビシュヌ大神と戦っても負けなかったといいますから相当強いんでしょう。
ビシュヌはインドではお釈迦様の本地だからね。
すごい話です。
何せ食べているものが龍だから違うのかもしれません。
龍でもタクシャカなんかは同じように小さい龍食べるそうです。
文殊の化身というけど、大体が実類が先にあるので荒っぽいね。
飯縄様は権現神だからまだ意思の疎通が取れる存在だけど、迦楼羅は観音様で仲介しないと難しいかもしれない。
迦楼羅も入っていますが二十八部衆って大体そんな感じの方も多いでしょ。直に人間がお祈りしてもダイレクトには動かない。だから観音様に頼む。そうすると依頼が来て初めて出動というしくみ。
受注受けて動くので直には受け付けないのがそもそも眷属部の建前。
まあ、毘沙門天はじめ四天王や有名な神様も少なくないけど。
迦楼羅法やると、感じ的には飯縄様よりストレートであんまりこまごまとしたことは頼めない感じはするのです。
頼んだことはないけど、たとえば「結婚」とか祈願したら「なんじゃ。それ?」って首を傾げそう。
つまり専門的な神様なんですね。
飯縄様のようなオールマイティやグローバルさはあまり感じない。それだけにたぶん専門分野はとても強烈なのだと思う。
迦楼羅法はずばり風邪雨を鎮めたり、鬼魔を降伏するのに祈るといいます。私がしたのはこのお像の開眼するときに一度だけ。
長雨を降らしていると龍や悪魔を見つけてコラっとやるんでしょうね。
自分を呼ぶ場合はどのみち、止風雨か悪魔退治そのどっちかだろうと決めてる感じの神様です。
うちでは悪魔退散コースでお願いして玄関でにらみきかせてもらっています。

でも、意外なことにインドでは亡くなった方の供養にも迦楼羅のプージャするようです。
あの世まで飛んで行って亡者に子孫の供養を伝えてくれるのかしらねえ?
お姿は怖いけどそんな優しい面もあるのですね。
そういえばインド神話ではとっても親孝行な神様なんですよ。
迦楼羅様は。