金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

人のことを祈っていいでしょうか?

「いつも大変お世話になっております。
メールで申し訳ございません。
お聞きしたいことがございます。
 
SNSなどで、小児がんの子供の話などをみると、そのために祈ったり出来ないかと考えてしまうのですが、それはよくないことでしょうか?
 
お祀りしている仏様にはそういった個別のことを祈らず、天下国家・講中・家内の安全を祈り、回向文でもって他者の為の祈りも果たされていると考えるべきでしょうか?
 
ぶしつけで申し訳ございませんが、
御教示頂けましたら幸甚に存じます。
よろしくお願い致します。」
 
「願わくはこの功徳をもってあまねく一切に及ぼし、我らと衆生と皆ともに仏道を証せんことを」にすべて入っています。
 
善なることを祈るのは誰であれすばらしいことですが、在家ですから要請を受けて布施をもらえる立場にはないというだけのことです。
可愛そうだから祈りたい。
それは同悲の心ですね。
それが実際に人の助けになる、助けにならないという結果より、本質的には同悲の心で祈るという自分の徳積みの意義が大きいと思います。