金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

「差し上げない」で結構です

最近思うのは40だろうが、50だろうが、あるいは70だろうが常識のないものはないということだ。

昔は教育はなくても年なりの物言いや分別は一応にあった。

 

学校よりも社会に学びがあったからだと思う。

それが健全な社会というものだと感じる。

 

それが最近は見られない人も多い。

昔のようにお金がないから教育が受けられないとかではない。

知識もあり、頭も悪いわけではないのだがものいいができない。

よくあるのが業者の「お電話差し上げます」という電話。

今は都合が悪いからというと「では後程○○時ころどうでしょう。そのころお電話差し上げます。」

という。

こちらが「電話ください」と言っているのならともかく自分の都合でするのに「さしあげる」はおかしい。

別にこちらがしてもらいたい訳じゃないから差し上げないで結構だ。

それを言うなら「させていただく」という表現でなくてはおかしい。

そういうことすらわからない。

商談にきて腕組して話するものもいる。

私はそういうのは「腕組などして話をするものではない」と正面から言うことにしている。

さして腹が立つのではない。人をバカにしているのでなく、知らないのだろう。

だから嫌な人だとは思っていない。

誰も注意もせず、礼儀も教えず。お客様は神様みたいな学校生活をすれば誰でもそうなる。

私は相手が来客でも「腕組はやめてください」と言う。

自分がものを訊ねに来てする態度ではない。

そこでブツクサ言うなら帰っていただく。

物の道理すらわからない人にそれ以上難しい話はしたところで理解できないと考えるからだ。

人のことだからどうでもいいと言えばおしまいだが、くちのききかたを知らない人が増えれば日本人全体の程度が下がる。

最低限度の礼儀はわきまえたい。

私はそれがないのは悲しいことだと思います。