貞子は映画「リング」シリーズの悪霊。
その最新作「貞子の逆襲」
撮影後に次々と不吉なことが関係者を見舞っているという。
実際の話ではない。この映画のもとになる話があるわけでもなかろう。
念写実験の福来友吉博士のもとで念写を行った高橋貞子という人がいるが、一応名前のモデルになってはいるようだが、彼女は悪霊化したとか祟ったという噂はない
したがって貞子という架空の人物の祟りは創作と考えるのが妥当だ。
だが、このシリーズのようなような禍々しさは多くの悪霊どもを集めるのに十分だ。
「百物語」つまり百種類の怪談を皆で語り終えれば、お化けが出るというのと同じ理屈だ。
世の中に「学校の怪談」なるものもある。
何も過去に事件性などない学校であってもお化けが出ると言い続け、ついに皆がそれを信じればそういうものが引き寄せられる。
故に不吉な話を好んでしてはならない。映画や話自体ではなく人の心に巣くう禍々しさへの想いが魔を呼ぶのだ。
ゆえに家庭でホラーなど見まくるのも感心しない話だ。
私はホラーは普段好んでは見ないし、怖いと思ったこともない。
実際の心霊とはまったくかけ離れていて噴飯ものだからだ。
「リング」シリーズもホラーとして完成度が高いと思ったのは第一作だけだ。
それでもそれを恐ろしいと思う人の心には悪霊たちは感応してくる。そういうものだ。