金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

火の粉をかぶりたくない諸宗教

news.yahoo.co.jp

「旧統一教会の問題で表面化した霊感商法問題について議論する検討会がスタートした。 河野消費者担当相「被害をどうやって未然に防止をするのか。被害をどのように救済をしていくのか。闊達(かったつ)な議論を期待していきたいと思います」 検討会に参加した、旧統一教会の被害者救済に取り組む紀藤正樹弁護士は、「カルト側から見ると、国や弁護士の相談窓口は悪魔側の窓口であり、相談しにくい」と指摘し、中立的に見える相談窓口の設置を求めた。」

 

新宗連や既成教団 神社庁も加えて検討すべき課題も多い。

いかんせん、他教団がこの前のアンケートでも無関心や拒否姿勢が濃厚なことが問題だ。

問題は教義や教学ではない。布教のあり方という対社会的問題だ

明治維新の時も諸宗、維新の後押しをしてあげく、廃仏毀釈で多くの寺が滅亡した。

ことなかれ主義。ただの時勢で官軍に乗っかるだけで何の信念もなかったのだとみえる。

その一方で我々僧侶の多くは徳川家が作った檀家制度で飯をくっている。

酷い話だ。

廃仏毀釈も文句を垂れたのは浄土真宗と出雲大社くらいのものだ。

他は「三条の教則」なる文化大革命のような無茶苦茶な国策を教義のかわりに押しつけられても黙ったままだった。欧州の一神教に真似て教義の換骨奪胎を国が押し付けた。

「敬神愛国ノ旨ヲ体スヘキ事」

「天理人道ヲ明ラカニスヘキ事」

「皇上ヲ奉戴シ朝旨ヲ遵守セシムヘキ事」の3条でこれをいずれの宗教においてもこれを教義としろという。

 

内容はすべて悪いとまでいわない。私も国を愛し皇室は崇敬している。

 

だが、これは当時の「教育」ではあっても「宗教」の教義ではない。

これを教義にしろというのは宗教への無知、無理解に満ち溢れている。

実はこれこそ明治政府は西洋の一神教に倣い、最終的にはアマテラスオオミカミ一神以外の信仰をすべて廃絶しようとする。その第一弾の試みであった。

多くの人と違い、私は明治維新も明治政府も大嫌いだ。これは一種の暴力革命だ。

 

宗教者は臆病者、卑怯者であってはならない。

火の粉をかぶりたくない思いだけで人を助けることなどできるのか