十非心では「 その心念々に大威勢ありて、身口意 纔かに所作あり、一切弭き従わんを欲するは、これ欲界主の心を発して魔道を行ずるなり。」
欲界主とは他化自在、第六天魔王ともいう。
この欲望の世の頂点に住む魔王。
その心は上の如く、「大いに威勢を得て、皆なびき従わせたいという心。」
ひたすら貪るがごとく大金持ちや権力者になりたいと願う。
まあ、そういうことでしょうが、これは本当は金や権力が欲しいのでhない。
承認欲求のかたまり。
それも上に見られていないと不安だという心。
人と同列は不安で嫌なんですね。バカにされるかもしれないから。
人に勝ちたい。
そうでないと人からの害を受けるという思いが根底にある。
そういう心は安心はない。
どこまでもモノや権力を集めて敬わせておかないと不安なのだ。
聖天信仰は何を望んでもいい。
お金や権力も地位もおおいに結構だが動機は何か?何故それが欲しい?
こう言う動機が心の奥底にあれば、それは欲求の病気だ。
本当に欲しいもののダミーばかり貪る。
ダミーだから満足はない。
この心、気づかなければそれだけの力があってもついには魔道に到る。
無ければ餓鬼道に落ちる。